投票企画を真っ赤に染めたいお話

勝利に終わる戦争と言えども、常に一つの悪であると私は考える。政治は民衆をそれから守る努力をしなければならぬ。

Otto von Bismarck

先日の週末(2019/12/14-15)にかけてラ!の虹の1stがあったらしい。
翻訳しよう。『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』の1stライブが開催されたらしい。
「らしい」というのも、僕自身はラ!のオタクではないので、現地どころかLV(ライブビューイング)すら行っておらず、詳細は全く知らないのだ。

そのライブ帰りのしがないオタクとチェーン店で夕飯をかっ喰らうことになったので、少し話を聞いた。
何やら「あかりん(鬼頭明里さん)も、ともりる(楠木ともりさん)も良かった…」と曰うので、「そうだろうそうだろう」と古参オタクマウントに興じるまでは良かったのだが、MCで泣いただの何だのどうも雲行きが怪しい。

古参マウントをするぼく

家に帰り今晩のツイッター監視員業務を始めて間もなく、丁度当のお二人が会話しているのが目に留まった。

尊い。


さて全く別の話であるが、遡ることさらに数日、以下のツイートがちょっと話題になった。

これをどのくらい拡大解釈していいのかとか議論もされているようだが、今回は触れない。
個人的な仮説なのだが、この調査が上記のような数値を叩き出した理由が1つ思い浮かぶ。『オタクは票の重みを知っている』説だ。

皆様の中で『投票企画』をご存じの方はどれ程いらっしゃるだろうか。恐らくこのお気持ちエントリをお読みになっている時点でご存知の人種の方だろうなとは思うのだが一応軽く解説しておこう。

そもそも投票というのは一般的に政治等の場面で用いられる集団の意思を測り統一する手段の一つである。まぁ大抵の場合は多数決だ。
当然勝者と敗者が存在し、勝者の支持者と敗者の支持者が発生する。とはいえ何らかの理由により勝者を絞らなければならない場合は非常に多いので、勝者が正しいかはさておきそれは仕方ない。

この投票をオタクコンテンツの何らかに反映させたものが所謂投票企画である。恐らく一般の方々でも、AKBナントカがシングルだか円盤だかに付いてる投票券で人気投票を行ったりしていることくらいは聞いたことがないだろうか。
多分世間一般にオタクな投票が周知されたのはこれが最初じゃなかろうかと思っているのだが(人生がまだ短いので信憑性はない)、今や3次元のみならず2次元オタクコンテンツでも投票企画は至極一般的である。もはや普通はある


投票企画が始まると、そのコンテンツに命を掌握されているオタクは、推しの勝利のために諭吉を犠牲に券をかき集める。手段は厭わず、単価3,000円のCDなら軽いもので、30,000円のBDだろうがメルカリで転売されているn万の投票券のみだろうが推しの勝利のためならそれを買う
当然1枚では足りないので「積む」。資金の限り同じものを買い、券を集めるのだ。予算が30万あればCDを100枚買うし、BDを10枚買う。同じCDを大量に買っている姿をマスコミに抜かれた映像とか見覚えがあるのではないだろうか。アレだ。

未だに数年前の投票企画の残骸(積んだCDの不良在庫)を抱えてるオタクも珍しくないが、何が彼らをそこまで駆り立てるのだろうか。

単純、報酬である。

報酬は人によって多少の異なりはあるものの(例えば報酬そのものではなく「報酬を得て喜ぶ推し」が報酬であるタイプ)、基本的には運営の設定した報酬が動機ではあるだろう。

ラ!虹の最近の投票企画。勝者一人だけPV付きシングルが出るらしい
デレの毎年恒例行事。上位には新規カードやCD、なんならCVが付く。
ミリ。配役毎に5×3=15人の勝者がいるので割と多め。ただ配役毎にメインとサブみたいな差はある

なんとまぁ魅力的な報酬だろうか。
勝利し、これとこれに伴うものを得るためにオタクは戦場へ身を投じるのだ
勝てば新コンテンツを推しが獲得できる。推しだけが獲得できる。甘美。


Day1のともりるMC
Day2あかりんMC

最初の大きなステージ上で、キャストの方々を涙させた理由がこれである。

僕は今までライブで泣く時ってのは、今まで積み上げたものが咲いて、感極まって、「みんなありがとう」って言って泣くものだと思ってたけども。
どうやらそうでもないらしい。


ラ!のファンは割と治安が悪いと言われていて、『ラブガイジ』なる蔑称すらある。もちろん優良なオタクもたくさんいるだろうし、ミリでもデレでも治安の悪いやつは大勢いる。
ただ間違いなく今回やらかしたのは敵意を持つ、「他の人の大好きを大切に」できないオタクだろう。
僕に言わせれば、他のキャラクターや他人の大好きを尊重できない輩には、てめえの好きをまかり通す権利も義理もクソも無い。つまるところ迅速に丁重にお引取り願いたいところではある。

タイトルを回収しよう。それ以上に投票企画が通ってしまう現状に憤りと遺憾の意を表する
これは最早企画ではなく、戦争の縮図である。

民衆を操るには負の感情が都合が良い。
ヒトラーは民衆の意思を統一させたいが為に、丁度良く憎まれていたユダヤ人を敵とした。
大日本帝国は言った。「敵はわざと残虐行為に及び、 卑劣な敵国を許すわけには行かぬ。」
ジョージ・オーウェル著『1984年』。党員は毎日「二分間憎悪」をし、後に偉大なるビッグ・ブラザーの名を叫ばずにはいられない。

オタクを操っているのは誰だろうか。
なるほど表立って『敵』という存在を示してはいない。示すわけにはいかないからだ。そんなことをしたら炎上します。
だが投票で争う以上、敵は自ずと発生する。そして人間は賢くない。負の感情の元、何度戦争をしようとまた戦争を繰り返す生き物だ。
するとどうだ、戦場を用意してやり、敵を勝手に用意させてやるとあれよあれよと武器《札束》を持って殴り合いを始めるではないか
結果、勝者は消耗の末の勝利に酔いしれ、ビルの屋上でワインでも呑んでいれば運営に金が降ってくる。なんともまぁ資本主義的な現代戦争ではなかろうか。そりゃ運営も何回だってやりますよ、儲かるもん


はじめて投票企画(ミリオンTC)に触れたぼく。この後PTSDを患った

僕は根っから投票企画が嫌いだ。
優劣なんてないはずのキャラクターに、たった数字一つとはいえ順位が付けられてしまう。
キャラデザからCV、ストーリーや衣装まで何人ものクリエイターが創り上げたキャラクターに、我々は平気で優劣を付けているのだ。何なら争いながら。憎悪を吐き散らし、他人を蹴落としながら。
そして今回、醜いオタク同士の殴り合いならまぁ勝手にしてくれていいが、それどころかキャストを泣かせてしまった。こんなくだらないものがきっかけの、くだらないオタクのせいでだ。「演じてて凄く辛かった」って何。それは間違っている。


投票企画も資本主義の犬も可及的速やかに滅びればいいと思いながら、月曜の夜ですが飲酒をします。
鬼頭明里さん、楠木ともりさん。これがきっかけで何かが変わってくれることを僕も願っています。あとマジで無理しないで下さい。

Share this:

rexent_gx

インターネットクソオタク

あわせて読みたい

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください